引越し全体の大まかな流れ
引越し全体の大まかな流れを理解することで、スムーズに準備を進めることができます。以下に、家族での引越しの一般的なステップをまとめました。この流れに沿って計画を立てると、引越しのプロセスがわかりやすくなります。
⑴事前準備と計画(引越しの2~3ヶ月前)
・引越し時期を決める:新居の契約日やスケジュールに合わせて、引越しの時期を決定します。特に子どもの学校のイベント行事や休暇のタイミングを考慮するようにしましょう。
例)9月末・2学期が始まる1週間前など
・新居を探す:新しい住まいの選定、学校や通勤の距離、近隣の環境などを調査し、必要な手続きを行います。お部屋探しのサイトを根気強く見比べていきましょう!細かい条件などもありますので、なるべくしっかり目を通してください。また、いくつかピックアップしたら早めに内見することをおすすめします。じっくり選びたい気持ちはわかりますが、申し込みは早い者勝ちなのでフットワークが重要になります!
・引越し業者の選定:複数の業者から見積もりを取り、サービス内容や料金を比較して選びます。繁忙期の場合は早めに予約することをおすすめします。
・予算の設定:引越しにかかる費用を見積もり、必要な予算を設定します。引越し費用以外にも、新居での家具や家電の購入、初期費用も考慮しましょう。
⑵荷物の整理とパッキング(引越しの1~2ヶ月前)
・荷物の整理:持って行く必要のない不要なものはこの段階で処分しておきましょう。リサイクルショップへの持ち込みやフリマアプリの利用も検討し、なるべく荷物を減らすことで引越しがスムーズになり、費用も抑えることができます。
・必要な荷物の分類:新居で使う物、使わない物、すぐに必要な物などに分類し、効率的にパッキングを行います。
・荷造り資材の準備:ダンボール類、ガムテープ、プチプチ、マジックペンなどを用意し、すべての荷物をラベル付けしておくと、引越し作業がスムーズに行えます。
⑶住所変更と手続き(引越しの1ヶ月前)
・住所変更の手続き:住民票、郵便物の転送届、運転免許証、銀行口座など、主要な場所での住所変更手続きを開始します。
・公共料金の移転手続き:電気、ガス、水道、インターネットの解約手続きと、新居での開通手続きを行います。
・子どもの学校や保育園の手続き:子どもの転校手続きや保育園の移転手続きを行い、必要な書類を準備します。
住所変更と手続きは引越し準備の中でも、特に重要です。
賃貸物件を借りる場合は、重要事項説明、契約、入金が終わって、最終的に契約が確定してから以上の項目の手続きを行います。ただ、お子様の転校にともなう手続きは、物件が決まらなくても早めに行う必要があるため、お部屋探しの際は不動産屋にその旨も伝えて、期日が重要であることをしっかりと伝えましょう。
⑷最終準備(引越しの1週間前)
・貴重品の整理:パスポート、貴重品、必要な書類はまとめて保管しておきましょう。
・引越し当日の荷物:着替えや貴重品など、当日や新居で最初に必要になる物を別途用意します。
・最終確認:引越し業者との最終確認を行い、引越し当日の流れを確認します。新居の鍵の受け取り日程も確認しておきます。
⑸引越し当日
・荷物の運び出し:引越し業者の作業がスムーズに進むよう、新居に運ぶ荷物をまとめておくと良いでしょう。部屋のチェックも忘れずに行い、忘れ物がないか確認します。
・新居での受け入れ:新居で荷物の配置を指示し、ダンボールに記載したラベルを元の部屋ごとに配置します。
・新居の確認:電気、水道、ガスが正常に使えるか確認します。万が一、不備があった場合には、業者に連絡を入れましょう。
⑹新居での生活スタート(引っ越し後1~2週間)
・荷解き:優先順位をつけて荷解きを進めます。まずは日常生活に必要な物から取り掛かりましょう。
・近隣の挨拶:ご近所トラブルを避けるためにも、新しいご近所への挨拶回りをしましょう。
・新生活に向けての確認:子どもの学校までのルートや通勤ルートを確認し、家族全員の新生活のルーチンを整えます。
引越しが決まったらすぐにやること
ここからは、以上の引越しのおおまかな流れを踏まえて、より詳しく解説していきます。
引越し先の物件が決まったら、早めに準備を進めることで引越し当日やその後の生活がスムーズになります。以下は、物件が決まったらすぐにしておくべき重要な手続きや準備です。
◻︎引越しの日時を決める
家族のスケジュールや新居の入居可能日を確認し、引越し日を決定します。学校や仕事のスケジュールを考慮し、家族全員にとって最適な日を選びましょう。
◻︎旧居の退去日決定と解約手続き
現在の住まいの管理会社や大家さんに退去日を伝え、解約手続きを進めます。退去に伴う掃除や修繕の必要があるか確認し、敷金の返金条件も事前に確認します。
◻︎引越し業者の決定と手配
複数の引越し業者から見積もりを取得し、料金やサービス内容を比較します。繁忙期や土日を避けることで、コストを抑えることができる場合もあるので検討してみましょう。
◻︎子どもの学校に転校届を提出
子どもの転校先を決定し、必要な書類を用意して現在の学校に転校届を提出します。転校先の学校とも連絡を取り、新しい通学ルートや必要な手続きを確認します。
◻︎荷物の整理
引越しに向けて不要な物を整理し、リサイクルや処分を行います。使う頻度の低い物からパッキングを始め、ダンボールに内容をラベル付けしておくと後で便利です。
◻︎インターネットや電話の移設手続き
新居でのインターネットや電話の契約を確認し、引越し日までに使えるよう手続きします。現在のプロバイダーに連絡し、移設手続きを進めるとともに、必要であればプロバイダーの変更も検討します。
最近は、ネット無料、ネット対応、Wi-Fi設置済み、など様々な表記がなされています。また、高速ネット対応となっていて、あくまで回線が引けるだけ、ということもあります。
ネット契約は、賃貸契約とは別ですので、必ずご自身で確認するようにしましょう!いざ住み始めて、実はルーターは自分で手配が必要だった、といったような事態にならないよう注意が必要です。
引越しの2週間~1週間前までにやること
引越しが近づくと準備が一層忙しくなります。
以下で2週間から1週間前までに行っておくべき手続きや準備をまとめました。これらを事前に済ませることで、引越し当日に慌てずに対応できます。
◻︎公共料金の解約と新居での開通手続き
現在の住居の電気、ガス、水道の解約手続きを行います。また、新居での使用開始手続きを忘れずに行いましょう。
◻︎郵便物の転送手続き
郵便局で転居届を提出し、旧住所に届く郵便物が新住所に転送されるよう手配します。オンラインでの手続きも可能です。
◻︎住所変更の手続き
銀行口座、クレジットカード、携帯電話、保険、運転免許証など、必要な場所への住所変更手続きを行います。早めに行っておくことで、重要な郵便物が確実に届きます。
◻︎引越し業者との最終確認
引越し業者と契約内容を確認し、搬出・搬入時間や運搬方法、見積もり料金の最終確認をします。また、新居での搬入経路やエレベーターの使用に関して、管理会社や不動産会社と打ち合わせを行い、必要な手続きや事前準備を確認します。
◻︎近隣への挨拶
旧居でお世話になった近隣の方々に引越しの挨拶をします。特に、引越し当日の騒音についても配慮し、事前にお知らせすることでトラブルを避けられます。
しかし、昨今は個人情報の関係や近隣とあえて接触したくない方など、様々な考えがあり、一概に挨拶をした方が良いと言えない状況です。ただ、ファミリーの方においては、やはり挨拶はしておくべきでしょう。お子様や地域の活動を円滑に進めていくためにも、最低限の挨拶をしておきましょう。
◻︎食材の消費と処分
引越しに合わせて冷蔵庫内の食材を消費し、必要に応じて計画的に処分します。引越し当日には冷蔵庫を空にしておくのが理想的です。
◻︎新居の掃除と準備
新居に事前に入れる場合、清掃を行っておくと引越し後すぐに快適に暮らせます。清掃業者に依頼する場合は早めに予約を入れます。
引越しの前日までにやること
引越しの前日までに以下のチェックリストを確認しておくことで、当日をスムーズに迎えることができます。以下のリストは、引越し前日に行っておくべき重要なタスクや確認事項です。これらをしっかりと実行することで、新しい生活のスタートをスムーズにすることができます。
◻︎荷物の最終確認とパッキング
・全ての荷物のパッキング:引越し当日に必要な物以外は全てダンボールに詰め終えます。ダンボールには部屋別のラベルを貼り、中身を記載しておくと新居での荷解きがスムーズです。
・貴重品の管理:パスポート、印鑑、契約書類、現金、貴金属などの貴重品は、別に分けて自分で管理するバッグに入れておきます。
・当日に必要なものの準備:引越し当日に使うもの(飲み物、軽食、掃除道具、ティッシュ、トイレットペーパーなど)は別にまとめておきます。
◻︎電気・ガス・水道の確認
・旧居の停止手続き:電気、ガス、水道の利用停止が手配済みか確認し、計器の検針日を確認しておきます。
・新居の使用開始:新居での電気、ガス、水道が使用できるようになっているか確認し、ガスの開栓立ち合いの日時を再確認します。
◻︎引越し当日の段取りを確認
新居への移動手段(自家用車、公共交通機関など)を確認し、駐車場の有無や必要な手配を確認しておきます。
◻︎家電製品のコンセント抜きと準備
・冷蔵庫:電源を切り、コンセントを抜きます。内部の霜取りを行い、ドアを開けて通気を確保し、水分をしっかり拭き取ります。
・洗濯機:コンセントを抜いた後、水抜きを行い、ホース内の水分を取り除きます。水が残っていると、引越し中に濡れる可能性があります。
・テレビ・パソコン:これらもコンセントを抜き、配線をきちんとまとめておきます。配線を整理してラベルを貼ると、再配置がスムーズになります。
・その他の家電製品:その他の家電製品もすべてコンセントを抜き、ほこりや汚れを落としてから梱包します。
◻︎引越し先でのゴミの捨て方の確認
引越し作業を行うことで、多少なりともゴミが出てくるはずです。引越し当日になって、ゴミの捨て方がわからない、なんて事にならないよう、事前にゴミの捨て方をチェックしておきましょう!
◻︎ハザードマップの確認
ハザードマップの確認は、物件を決める際に重要なことでもありますが、引越し前に改めて確認しておきましょう。特に近くの避難所や危険な場所は要チェックです。
◻︎ライフラインの確認
新居へ引っ越すにあたって、ライフラインの確認はとても重要です。引越し後に困ることがないよう、事前にしっかりと確認しておきましょう。
岡山市では、契約数としては中国電力が最も多いですが、最近は電力自由化でご自身で選ぶことができます。よく調べたうえで決めるようにしましょう!
水道局電話受付センター:086-234-5959
引越し当日にやること
引越し当日は、スムーズに作業が進むよう、いくつかの重要なタスクとチェックポイントを押さえておきましょう。以下は、引越し当日にやるべきことのリストです。
◻︎引越し業者との確認
引越し業者が来る時間を確認し、スムーズに作業が開始できるよう準備しておきます。また、搬出の順番、荷物の取り扱いについて、特に注意が必要な荷物を業者に伝えます。また、荷物のリストや見積もり内容と照らし合わせて確認します。
◻︎貴重品と重要事項の管理
パスポート、通帳、現金、契約書類、印鑑などの貴重品は自分で管理し、別のバッグに入れて持ち運びます。
◻︎最後の掃除とチェック
部屋を出る前に簡単に掃除をして、綺麗な状態にしておきます。特に、床や窓の掃除、家具のあった場所の拭き掃除をしておくと良いです。また、クローゼット、押し入れ、キッチンの棚、ベランダなど、隅々まで忘れ物がないかチェックしておきましょう。
◻︎電気・ガス・水道の最終確認
・電気・ガス:電気のブレーカーを落とし、ガスの元栓を閉めます。これにより、引越し後の事故を防ぐことができます。
・水道:蛇口をしっかりと閉め、水漏れがないか確認します。
◻︎旧居の鍵の返却
旧居の鍵を忘れずに持ち、管理会社や大家さんに返却します。返却方法や日時を事前に確認しておくとスムーズです。
◻︎新居での搬入準備
新居に到着したら、まず鍵が開いているか確認し、搬入経路が確保されているかもチェックします。また、新居での荷物の搬入手順や、家具の配置場所を業者に伝えてスムーズに作業が進むようにします。
引越し後にやること
新生活をスムーズに始めるために、以下のタスクを素早く済ませておくことをおすすめします。以下で引越し後に必要なタスクを順を追って説明していきます。
◻︎新居での荷物の確認と整理
引越し業者が運んだ荷物がすべて揃っているか、破損や紛失がないかを確認します。チェックリストを活用して、荷物のリストと実際の荷物を照合しましょう。
また、日常生活で必要なもの(食器、衣類、洗面用品、寝具など)を優先的に開梱し、整理します。キッチン用品、バスルームの必需品、寝具の準備などが第一歩です。
◻︎電気・ガス・水道の使用確認
・電気:電気のブレーカーを上げ、すべての照明や電化製品が正常に動作するか確認します。
・ガス:ガスの元栓を開け、ガスコンロや給湯器が正常に使用できるか確認します。ガス会社が立ち合い検査を行う場合は、事前に日程を調整しておきましょう。
・水道:蛇口を開けて水の出が良好か、漏れがないかを確認します。水漏れが見つかった場合には、速やかに管理会社や大家さんに連絡します。
◻︎役所への転入届の提出
・転入届:引越し後14日以内に、新しい住所地の市区町村役所で転入届を提出します。必要な書類(本人確認書類、マイナンバーカードなど)を忘れずに持参しましょう。
・印鑑登録:新しい住所での印鑑登録を行います。旧住所での登録は自動的に解除されていないため、転入届の提出時に併せて手続きすると便利です。
◻︎郵便物の転送手続きの確認
引越し前に郵便局に転居届を出していれば、旧住所宛ての郵便物が新住所に転送されるはずです。実際に郵便物が届いているか確認し、問題があれば郵便局に連絡します。
◻︎車庫証明の住所変更手続き
◻︎インターネットや電話の設定
プロバイダーと契約し、インターネットの接続を設定します。場合によっては、専門業者が新居での接続工事を行う必要がありますので、事前に日程を確認しておきます。
また、固定電話がある場合は、設置と接続が完了しているか確認します。携帯電話のみ使用の場合でも、インターネット環境が整うまでは、電話回線が使えるようにしておくと安心です。
◻︎銀行や保険の住所変更手続き
・銀行口座:口座を持っている銀行に住所変更の手続きを行います。インターネットバンキングを利用している場合は、オンラインでの手続きも可能です。
・保険:自動車保険、火災保険、生命保険など、契約している保険会社に住所変更の連絡をします。保険証券の記載住所も更新しておくと良いです。
◻︎子どもの学校や習い事の手続き
・学校:転校手続きを完了し、新しい学校での必要な書類やスケジュールを確認します。通学路の確認や学校行事の把握も重要です。
・習い事:子どもの習い事についても、引越し後の通いやすい場所に変更するか、続けるかを検討し、必要な手続きを行います。
家族での引越しをスムーズに進めるためのコツ
家族での引越しを成功させるためには、ただ「やるべきこと」をこなすだけでは不十分です。ここでは、引越しをストレスなくスムーズに進めるための具体的なコツをいくつか紹介します。
◆家族全員で引越しの計画を教共有する
・全員のスケジュールを確認:家族全員が予定を把握し、引越しの計画に参加することで、負担を分散できます。子どもにも役割を持たせることで、引越しへの参加意識を高めましょう。
・定期的なミーティングを設ける:引越し準備の進捗を確認し、タスクの見直しや調整を行うためのミーティングを週1回程度開催します。
◆段取りを細かく計画し、余裕を持たせる
・スケジュールに余裕を持たせる:引越し作業には予期せぬトラブルがつきものです。余裕を持たせた計画を立てることで、ストレスを軽減できます。
・優先順位を決める:最も重要な手続きや作業を優先的に進め、引越し直前や当日に焦ることがないように準備します。
◆効率的なパッキングと荷解きを目指す
・荷造りのルールを決める:各ダンボールには部屋ごとのラベルを貼り、優先順位を明記します。また、貴重品や必要なものは別にまとめておくことで、必要な時にすぐに取り出せるようにしておきましょう。
・荷物の整理と断捨離を事前に行う:物を減らすことで、引越し当日の手間と費用を削減できます。家族全員で不要なものをリサイクルや寄付に出すのも効果的です。
◆新居での生活を早く整えるための工夫
・早期に新生活のリズムを作る:引越し直後から、子どもや家族全員の新しい生活のルーチンを作り、スムーズな適応を目指しましょう。例えば、通学・通勤のルート確認や、新居の周りの環境を探索するなどが有効です。
・近隣との関係を築く:新しいご近所への挨拶や地域のルールを確認し、良好な関係を築くことが、家族全員の安心感につながります。
◆家族全員のストレスを減らす工夫を心がける
・引越しをポジティブなイベントにする:子どもたちには新しい環境での楽しみを見つけるよう促し、引越しを家族全員で楽しむ機会と捉えましょう。
・気持ちの余裕を持つ:完璧を求めず、多少のミスや計画変更も受け入れる心構えで臨むと、家族全員がリラックスした気持ちで引越しを進められます。
まとめ
家族での引越しをスムーズに進めるためには、計画的な準備とタイムリーな手続きが欠かせません。
この記事では、引越しの数ヶ月前から当日、そして引越し後に行うべき具体的なタスクや手続きをチェックリスト形式でまとめました。計画的に準備を進めることで、引っ越し当日の混乱を最小限に抑え、家族全員が新生活にすぐに適応できるようにしましょう。