「初めての一人暮らし、ワクワクするけれど……賃貸契約って、どうやって進めればいいの?」
そんな不安を感じている方に向けての記事になります。
賃貸契約は、初めてだとわからないことだらけ。でも、全体の流れを一度つかんでしまえば、焦ることなくスムーズに進められます。
このガイドでは、賃貸契約の基本的な流れを7ステップに分けて、初心者にもわかりやすく解説しています。さらに、物件探しのコツや内見・申し込み・審査・契約で気をつけたいポイントまで、実際に役立つ知識を網羅しています。
賃貸契約の流れ【7ステップでしっかり理解】

賃貸契約は、手順を押さえて進めることでスムーズに進みます。
ここでは7つのステップに分けて、初めての方でも分かりやすく、順を追って解説していきます。
あなたにぴったりの新生活をスタートさせるために、ひとつずつ確認していきましょう。
◆STEP 1|希望条件を整理しよう
賃貸物件を探すときに一番最初にやるべきなのは、「自分がどんな生活を送りたいか」をイメージすることです。その上で、それを叶えるための希望条件を具体的に決めていきましょう。
■ 家賃の上限を決めよう
まずは家賃。これは生活全体のバランスを大きく左右します。
目安は「手取り月収の3分の1以下」。たとえば…
手取り15万円 → 家賃上限は5万円
手取り18万円 → 家賃上限は6万円
家賃のほかにも「共益費」や「駐車場代」が別でかかる物件もあるので、トータルで見るのがポイントです。
■ 間取り・広さはライフスタイルに合わせて
次に間取り。これは「どんな暮らしをするか」に直結します。
最低限でOK → 1R(ワンルーム)
寝食を分けたい → 1K
ちょっと広めに、テレワークも → 1DK / 1LDK
一人暮らしなら20〜30㎡前後が目安。収納の有無や、家具の配置がしやすいかも考慮しましょう。
■ 立地・アクセスを考える
駅から徒歩○分以内(徒歩10分以内が人気)
自転車通学・通勤なら距離と坂道の有無も確認
コンビニやスーパー、ドラッグストアの距離
「職場・学校から30分以内」など、移動時間から逆算すると効率的です。
■ こだわり条件をリストアップしよう
項目 | 例 |
---|---|
設備 | バストイレ別、室内洗濯機置き場、独立洗面台、エアコン |
建物 | オートロック、築浅、鉄筋コンクリート造(RC) |
環境 | ペット可、角部屋、最上階、南向き、静かな住宅街 |
費用面 | 敷金礼金ゼロ、インターネット無料、初期費用抑えめ |
希望条件は人それぞれ。上記のような項目から「絶対必要」なものと「できれば欲しい」ものに分けると選びやすくなります。
■ 希望条件をまとめると…
例えば、こんなふうに整理しておくと不動産屋さんにもスムーズに伝えられます。
【希望条件の例】
家賃:5.5万円以下(共益費込み)
間取り:1K以上(バストイレ別必須)
駅から徒歩10分以内
2階以上・南向き希望
インターネット無料 or 敷金礼金ゼロだとうれしい
条件が明確になっていると、不動産屋さんとのやりとりもスムーズになりますし、自分にとって本当に合う部屋を見つけやすくなります。
▼賃貸物件の条件について優先順位で迷っている方は、こちらの記事もチェックしてみてください
https://www.chintai-kouraku.com/blog/entry-556313/
https://www.chintai-kouraku.com/blog/entry-599537/
◆STEP 2|物件を探す
希望条件が整理できたら、いよいよ物件探しのスタートです。
ここで大事なのはできるだけ多くの情報に触れて、比較しながら探すこと。でも、あちこちのサイトを見比べるのは意外と大変ですよね。
そこでおすすめなのが、賃貸物件情報が豊富で使いやすいホームメイトです。
■ ホームメイトでの物件探しが便利な理由
希望条件を細かく設定できる検索機能(例:ペット可・ネット無料・2階以上など)
地図検索で周辺環境もチェックしやすい
気になる物件は「お気に入り」に登録して比較可能
直感的に使えるデザインなので、初めての人でもサクサク検索できます。
■ 物件を見つけたら「内見予約」をしよう
「ここ、いいかも!」という物件が見つかったら、なるべく早めに内見予約を入れましょう。人気物件はすぐに埋まってしまうので、タイミングが命です。
ホームメイトなら、WEBから簡単に内見予約が可能。空き状況の確認やスタッフへの相談もスムーズにできます。
■ ポイント|複数の物件を比較しながら探すのがコツ
1件に絞らず、3〜5件ほど気になる物件を「お気に入り登録」しておくと、条件や家賃、立地を冷静に比較できます。「あれ?こっちのほうがトータルで良いかも」といった発見もありますよ。
◆STEP 3|内見して実際に見てみよう
気になる物件が見つかったら、内見をして実際に自分の目で確認しましょう。ネットの情報だけではわからない点も多いため、現地でのチェックはとても重要です。
まず確認したいのは日当たりや風通し。南向きでも隣の建物の影になる場合があり、実際の明るさは現地で確認しないと分かりません。窓を開けて風が通るかどうかもチェックしておくと安心です。
コンセントの位置と数も見逃せません。ベッドやテレビ、PCデスクなどの配置をイメージしながら、使いやすい場所にあるかを確認しましょう。
スマホの電波状況も部屋によって差が出るポイントです。建物の構造によっては電波が入りにくいこともあるため、内見中に何かしらのアプリを開いて確認しておくと安心です。
また、周辺の騒音や治安も重要です。窓を開けたときの音や、人通りの多さ、駅までの道の雰囲気なども、実際に歩いて感じ取ることをおすすめします。
最後に、写真と実際の印象が異なるケースも少なくありません。写真では広く見えたのに狭く感じる、あるいは設備の劣化が思ったより進んでいた、ということもあります。気になる部分はしっかり見ておきましょう。
内見は、物件選びの最終判断に大きく影響します。自分の生活を具体的にイメージしながら、しっかりチェックしておくことが大切です。
◆STEP 4|申し込み(入居申込)
内見を終えて「ここに住みたい」と思ったら、すぐに入居の申し込みを行います。申し込みが入ると、ほかの人がその物件を契約できなくなるため、気に入ったら早めの行動が大切です。
申し込みの際には、いくつかの書類や情報が必要になります。主に以下の3つを準備しておきましょう。
まず、本人確認のための身分証明書。運転免許証やマイナンバーカード、保険証などが一般的です。学生の場合は、学生証も使えることがあります。
次に、勤務先情報や年収を確認する書類。会社員であれば給与明細や源泉徴収票、内定者であれば内定通知書を求められることもあります。フリーランスや自営業の場合は、確定申告書の控えが必要になることがあります。
最後に、緊急連絡先や保証人の情報。最近では保証会社の利用が一般的ですが、保証人が必要な場合もあります。事前に家族や親族にお願いしておくとスムーズです。
これらの情報をもとに、管理会社や大家さんが「この人に貸しても大丈夫か」を判断する審査に進みます。申し込みは契約への第一歩。必要なものを事前に準備しておけば、手続きもスムーズに進みます。
◆STEP 5|入居審査
申し込みが完了すると、次は入居審査に進みます。これは、大家さんや管理会社が「この人に部屋を貸しても問題ないか」を確認するためのプロセスです。結果が出るまでの期間は、早ければ1日、長くても3日ほどが一般的です。
審査で見られるポイントは主に以下の3つです。
家賃と収入のバランス
1つ目は「家賃と収入のバランス」。家賃が収入に対して高すぎる場合、「家賃の支払いが滞るかもしれない」と判断され、審査が通らないことがあります。目安としては、家賃が月収の3分の1以内に収まっていることが望ましいです。
勤務先や雇用形態
2つ目は「勤務先や雇用形態」。安定した職についているか、長期的に収入が見込めるかといった点も確認されます。学生や新社会人の場合でも、内定通知書や親の保証があれば問題ないケースが多いです。
保証人または保証会社の利用状況
3つ目は「保証人または保証会社の利用状況」。保証人が見つからない、または保証会社の審査に通らない場合は、契約が難しくなることもあります。
審査に落ちた場合でも、必ずしも「何か問題がある」ということではなく、「物件との相性が合わなかった」だけというケースもあります。落ち込まず、条件を見直して次の物件を探すのがポイントです。
▼保証会社に関する内容はこちらの記事もチェックしてみてください。
https://www.chintai-kouraku.com/blog/entry-557575/
▼【関連記事】同棲の入居審査は落ちやすい?ポイントを押さえてスムーズな同棲生活を!
https://www.chintai-kouraku.com/blog/entry-529729/
◆STEP 6|契約手続き
入居審査に通ったら、いよいよ賃貸契約の手続きに進みます。ここが正式に「この部屋に住む」と決まるタイミングです。
まず行われるのが「重要事項説明」。不動産会社の担当者が、物件や契約内容に関する大切なポイントを説明してくれます。聞き慣れない言葉が多いかもしれませんが、気になる点やわからないことがあれば遠慮せず質問しましょう。
その後、契約書にサインをします。契約期間や更新料、退去時のルールなどもすべてここに記載されています。内容はしっかり目を通して、不明点をクリアにしてから署名することが大切です。
また、このタイミングで初期費用の支払いも行います。
主な項目は以下のとおりです。
敷金・礼金
仲介手数料
前家賃(入居月の家賃)
火災保険料や鍵交換代などの諸費用
物件によって金額は異なりますが、家賃の5〜7か月分程度が目安になります。事前に見積もりをもらい、納得した上で支払いましょう。
契約手続きが完了すれば、あとは入居日を待つだけです。
▼初期費用に関する内容はこちらの記事をチェックしてみてください。https://www.chintai-kouraku.com/blog/entry-609924/
◆STEP 7|引越し・入居準備
契約が終わり、鍵を受け取ったら、いよいよ引越しと入居の準備です。ここからは、実際に住み始めるための段取りを進めていきます。
まず最初にやるべきは、ライフライン(電気・ガス・水道)の開通手続きです。引越し当日にすぐ使えるよう、遅くとも数日前には契約を済ませておきましょう。ガスは立ち会いが必要な場合もあるので、日程調整も忘れずに。
次に、インターネット回線の申込み。物件によってはすでに設備が整っている場合もありますが、自分で契約が必要なケースも多いため、早めに確認しておくと安心です。
引越し業者の手配も並行して進めておくとスムーズです。引越しシーズンは混み合うので、希望日に引越ししたい場合は余裕を持って予約しておきましょう。
事前に準備しておくことで、「水が出ない」「ネットが繋がらない」といったトラブルを避けることができます。快適な新生活のスタートのために、インフラまわりのチェックは早めに済ませておきましょう。
賃貸契約で注意しておきたいこと

◆契約期間と更新料の確認
賃貸物件の契約期間は、ほとんどのケースで「2年間」が基本とされています。契約満了後も同じ物件に住み続ける場合には、契約の更新手続きが必要になり、あわせて更新料が発生することがあります。
この更新料は、家賃の1ヶ月分が相場ですが、物件によっては不要な場合もあります。また、更新時には火災保険料や保証会社の更新費用など、別途費用がかかるケースもあるため注意が必要です。
支払いのタイミングや金額の詳細は契約書に記載されています。契約前に必ず内容を確認し、分かりにくい点はその場で不動産会社に質問しておきましょう。あらかじめ把握しておけば、更新時に慌てることもありません。
◆退去時の原状回復ルール
賃貸物件を退去する際に、トラブルになりやすいのが原状回復に関する費用です。原状回復とは、入居前の状態に部屋を戻すことを意味しますが、実際にはどこまで直す必要があるのかが分かりにくいポイントです。
一般的に、通常の生活でつくような軽い傷や経年劣化による汚れ(家具の跡や日焼けなど)は借主の負担にはなりません。一方で、壁に開けた大きな穴や、タバコによる黄ばみ、床の深い傷などは「故意または過失による損傷」とみなされ、修繕費を請求されることがあります。
どこまでが借主の責任になるかは、契約書や重要事項説明書に記載されています。退去時に慌てないためにも、入居前の段階でしっかり内容を確認し、気になる点があれば不動産会社に確認しておきましょう。
▼賃貸退去時の原状回復に関する内容はこちらの記事もチェックしてみてください。◆家賃保証会社の条件と費用
近年では、多くの賃貸物件で保証人の代わりに、家賃保証会社の利用が必須となっています。これは、入居者が万が一家賃を滞納した場合に、保証会社が一時的に家賃を立て替える仕組みです。
家賃保証会社を利用する場合、契約時に「初回保証料」が必要になります。これは家賃の30〜50%程度が相場です。さらに、多くのケースでは「1年ごとの更新料」も発生します(5,000円〜1万円程度が一般的)。
保証会社の種類や契約内容によって、必要な書類や審査基準、保証される範囲、費用は少しずつ異なります。そのため、契約前に見積もり書や重要事項説明書の中で、金額や条件をしっかり確認しておくことが大切です。
費用だけでなく、「保証がいつ・どんな場合に適用されるのか」までチェックしておくと、いざというときも安心です。
▼保証会社に関する内容はこちらの記事もチェックしてみてください。https://www.chintai-kouraku.com/blog/entry-557575/
よくある質問(Q&A)

◆Q. 一人暮らしでも保証人は必要ですか?
基本的には、契約時に保証人(親や親族など)を求められることが多いですが、最近では家賃保証会社を利用することで、保証人なしでも契約できる物件が増えています。
たとえば、「上京して親元を離れる社会人1年目」や「保証人を頼みにくい事情がある人」などにとって、保証会社の仕組みはとても便利です。ただし、保証料(家賃の30~50%程度)や、年ごとの更新料(数千円〜1万円前後)がかかる点は事前に確認が必要です。
契約時には「保証人あり」と「保証会社利用」のどちらが必要か、必ず不動産会社に確認しておきましょう。
◆Q. 入居までにどれくらいの期間がかかりますか?
内見から入居までの期間は、最短で1週間程度ですが、平均すると2〜3週間ほどかかるのが一般的です。
たとえば、平日に内見して即申し込み→翌日に審査通過→その週末に契約・鍵渡し、という流れであれば1週間で入居できますが、審査に数日〜1週間かかることもあり、さらに引越し準備やライフラインの手配を考えると、余裕をもって2〜3週間を見ておくと安心です。
進学や就職などで引越し日が決まっている場合は、1ヶ月以上前から動き始めるのが理想的です。
◆Q. 学生でも賃貸物件を借りられますか?
はい、学生の方でも契約可能です。多くの物件では、保護者が「連帯保証人」となることで契約できます。
また、「学生限定物件」や「敷金・礼金なし」「家電付き」「インターネット無料」など、学生向けに条件を整えた物件も多く存在します。たとえば、大学の近くで一人暮らしを始める新入生向けに、不動産会社が定期的にキャンペーンを行っていることもあります。
学生の場合は、親の収入証明書が必要になるケースもあるため、申し込み前に必要書類を確認しておくとスムーズです。
まとめ
初めての賃貸契約は、不安や疑問が多くて当たり前です。でも、全体の流れをステップごとに理解しながら進めていけば、一つひとつの手続きに自信を持って対応できるようになります。
この記事で紹介した7つのステップは、どれも「安心して一人暮らしを始める」ために欠かせない大事なプロセスです。
希望条件を整理し、自分に合った物件を明確にする
信頼できるサービスで物件を探し、納得できるまで内見する
必要書類を整えて申し込み、審査を経て正式に契約へ
引越しとインフラ準備を整え、新生活に備える
契約内容の細かな部分までしっかり確認することも忘れずに。不明点があれば遠慮せず不動産会社に相談する姿勢が、納得のいく契約への近道です。
一人暮らしのスタートは、新しい生活への第一歩。ぜひこの記事を参考にして、自分らしい住まいを見つけてください。