入居審査って何?
入居審査は、不動産会社や大家さんが借り主の信用情報や経済状況を評価し、借り主が賃貸物件を適切に管理し、家賃を支払えるかどうかを判断するものです。
具体的には、以下のような項目が審査されます。
◆信用情報の確認
信用情報の確認は入居審査において非常に重要です。具体的に審査されるポイントを見てみましょう。
(1)クレジットスコアや過去の支払い履歴
クレジットスコアや過去の支払い履歴がチェックされます。過去に債務不履行や支払い遅れがあると、審査に通りにくくなる可能性があります。
(2)携帯電話や公共料金の支払い遅れ
携帯電話や公共料金の支払い遅れも重要です。昨今は、これが一番厳しい審査項目となっている傾向にあります。引き落としができず、後から送られてきた通知でコンビニ支払いしたというケースも信用情報が悪くなっていることがあります。皆さん気をつけてください。
◆収入を証明できるものの確認
次に、収入を証明するための書類について説明します。毎月家賃を払っていくためには、安定した収入があることが重要です。これを証明するために、収入証明を提示することが求められますが、すべてのケースにおいて収入証明の提出を求められるわけではありません。現状でのリアルな提出書類の順番は、下記のとおりです。
(1)社会保険証があればその写し
どの会社で働いているかが分かるものであり、その会社で何年働いているか、どんな職種に就いているかなどで、おおよその年収が想定できます。ほとんどの場合は、社会保険証をお持ちの方であれば、別途収入証明を求められることはありません。ただ、オーナーによっては、別途収入証明や源泉徴収票を求められることがあります。
(2)社会保険証が無い方
収入証明書または源泉徴収票の写し。事情により国民健康保険の方は、働いている会社の印鑑がある収入証明を貰ってください。毎月貰っている給与明細に会社の印鑑があればそれでもOKな場合もあります。すぐに手元にない場合は、直近の源泉徴収票などでもOKです。
(3)自営業の方
社会保険証などでも足りる場合がありますが、概ね会社の財務状況が分かるものの提示を求められます。例えば、決算書類や確定申告の書類などです。
◆前の賃貸履歴の確認
もし以前に賃貸物件に住んでいた場合、その履歴が調査されます。過去の賃貸契約でのトラブルや滞納があると、審査に影響する可能性があります。
◆同棲に関する情報の提供
住む人数やペットの有無、喫煙の有無など、同棲に関する詳細な情報が求められることがあります。正確な情報提供が審査を円滑に進めるための重要なポイントです。
◆連帯保証人の有無
最後に、連帯保証人の有無についてです。基本的に、連帯保証人を用意する必要があるか無いかは、物件やオーナーによって決まります。契約しようとする物件が連帯保証人が必要でしたら用意する必要があります。
連帯保証人とは、契約者が物件で発生する契約者が負うべき費用を払えないときに、契約者の代わりに支払うべき責任があるということです。非常に責任が大きい様に思うかもしれませんが、貸す側としては、相手がなにかあったときにリスクヘッジしておこうと思うのは自然のことです。
また、連帯保証人は誰にでも依頼できるわけではありません。原則、契約者に対して、3親等以内で収入のある方というのが一般的です。3親等以内であっても、これから契約しようとする物件に一緒に住む人は連帯保証人になれませんのでご注意ください。
〜連帯保証人の定義〜
保証人(債務者が債務を履行しない場合に、その債務を債務者に代わって履行する義務を負う人)のうち、債務者とまったく同じ義務を負う保証人をいいます。
通常の保証人には、催告の抗弁権(債務の履行を請求されたときに、まず主たる債務者に催告をなすべき旨を請求する権利)および検索の抗弁権(債務者の財産について執行するまで自己の保証債務の履行を拒むことができる権利)が認められるが、連帯保証人にはこれらの権利がありません。
つまり、債権者はいきなり連帯保証人の財産対して執行することができます。一般的に、銀行融資や消費者金融からの融資の際に求められる保証人は連帯保証人です。
同棲だと審査が落ちやすいのはなぜ?
◆「同棲」と「結婚予定」の違い
同棲と結婚予定の違いについて理解しておくことは重要です。これはあくまでオーナーの印象による部分が大きいですが、「同棲」の場合は、中長期的に上手くいくかどうかが不確実と見なされることがあります。
一方で「結婚予定」の場合は、将来を見据えて二人で頑張っていく計画があると見られるため、安心感を与えます。物件の申込書には物件を借りる理由を記載する箇所がありますので、お二人でよく話し合って理由を明確にしておくことが大切です。
ここでは、同棲に限ったリスクについてお伝えします。
◆お二人の収入に対する家賃
同棲の場合、二人で家賃を分担することが一般的ですが、物件の審査は契約者一人に対して行われます。この点を理解していないと、借りたい物件や生活計画が大きく変わる可能性があります。
これは同棲に限らず、賃貸物件の審査の基本的な考え方です。入居審査では、契約者の信用情報が最も重要視されます。特に同棲の場合は、いつ別れるか分からないため、一人がいなくなると家賃が支払えなくなるリスクがあります。
では、家賃はどの程度に設定すれば良いのでしょうか?家賃の設定方法については、下記をご参照ください。同棲の審査が通りやすくなるポイント
◆無理の無い家賃設定
契約者様の収入を考え、総支給の1/3に収まるような物件を選んでください。
※家賃は別途のブログで記載(別途作成予定)
◆提出を求められたものは、すぐに提出する
希望の物件によっては、思いがけない書類の提出を求められることがあります。普段保管していない書類や、どこで取得できるかわからない書類が必要になることもあります。また、申込時に必要なくても、審査が進む過程で追加の書類を求められることがあります。
不動産屋の担当者から指示された書類は、なるべく早く用意するようにしましょう。審査においてスピードは非常に重要な要素の一つです。
◆連帯保証人(緊急連絡先)になってもらう予定の方には、物件を探す前に話を通しておく
物件を決めてから、連帯保証人をお願いする場合、申込内容が整う前に、他の方に希望部屋を取られてしまう可能性があります。なるべくスムーズに契約を進めていくためにも、連帯保証人になって貰う方には、早めに話を通しておきましょう。
まとめ
入居審査は、賃貸物件を借りる際に不動産会社や大家さんが行う手続きで、借り主の信用情報や収入状況が評価されます。同棲をするカップルは、収入の不安定さや信用情報の不一致などから、審査に落ちることがあります。
しかし、信頼できる保証人を用意したり、収入証明書を提出して安定した収入を証明することで、審査を有利に進めることができます。また、良好なクレジットカードの支払い履歴や前向きな賃貸履歴も審査通過のポイントとなります。
同棲を考えるカップルは、これらの条件を意識し、日々の行動に注意を払うことで、快適な同棲生活を手に入れることができます。お互いに無理のない範囲で、楽しく過ごせる物件を見つけましょう!