
でも、ふたりで住む家は、ひとり暮らしのときとは違う視点が必要。
通勤時間のバランス、家賃の分担、生活リズム、インテリアの好み。
お互いのライフスタイルや価値観をすり合わせながら、“ふたりの暮らし”をデザインしていく必要があります。
このページでは、社会人カップルに向けて、
同棲におすすめの部屋探しの時期
物件選びのチェックポイント
スムーズに話を進めるためのコツ
などをわかりやすくご紹介していきます。
理想の部屋に出会うために、まずは準備と対話から。「なんとなく」で選ばない、後悔しない部屋探しを一緒に始めてみませんか?
同棲前に知っておくべきこと

「一緒に暮らそうか」
社会人カップルにとって、同棲を決めるのは大きな一歩。
毎日顔を合わせられる嬉しさもある一方で、「生活を共有する」という、これまでにないリアルが始まります。
一人暮らしのように、自分のペースや好きなものだけで決められないことが増えてきます。例えば、家賃の負担や通勤時間、家事の分担、インテリアの好みまで。お互いの価値観やライフスタイルをすり合わせながら、「ふたりの暮らし」を一緒に作っていく必要があります。
だからこそ、同棲の準備段階で大切なのは、「どんな部屋がいいか?」だけでなく、
「ふたりがどんなふうに暮らしたいか?」を一緒に考えること。
同棲カップルが部屋を探すベストな時期とは?

同棲を始めるタイミングに正解はありませんが、物件探しに適した時期というのは存在します。
できるだけ理想の部屋に出会いたいなら、不動産業界の動きや季節の特性を知っておくのがポイントです。
ここでは、社会人カップルにとって同棲の部屋探しにおすすめの時期を3つのシーズンに分けて紹介します。
◆4月〜5月:落ち着いて探したいカップルにぴったり
また、ジューンブライドを前に同棲をスタートさせるカップルが多い時期でもあるため、2人暮らし向け物件が比較的豊富に出てきます。
◆6月〜8月:じっくり探したい・引越し費用を抑えたい人におすすめ
梅雨から夏にかけては、不動産業界にとっての閑散期。新生活シーズン(1〜3月)や転勤時期(9〜10月)と比べて、物件探しをする人が少なく、競争がゆるやかな時期です。
そのため、人気物件でも慌てて決める必要がなく、落ち着いて内見や比較検討ができるのが大きなメリット。
「ふたりでじっくり話し合いながら決めたい」「できるだけゆとりを持って探したい」というカップルにぴったりです。
また、引越し業者も比較的空いているため、希望日時に予約が取りやすく、引越し費用も抑えやすい傾向にあります。ただし、真夏の引越しは体力的にハードなので、内見や契約は6〜7月に済ませ、暑さがピークになる前の引越しが理想的です。
◆9月〜10月:新築物件にこだわる人はこの時期を狙って
秋は、新築・リノベーション済みの物件が増える傾向がある狙い目の時期。
涼しくなってきて引越し作業もしやすく、同棲スタートにもぴったりです。
特に10月頃は新築物件の募集が本格化するタイミング。
「キレイな部屋で新生活を始めたい」というカップルには最適な時期です。
◆ふたりのライフイベントに合わせて柔軟に
もちろん、ベストな時期は「物件市場」だけでなく、ふたりの生活リズムにも大きく関わってきます。
転職・異動・仕事の繁忙期などと重ならないように予定を調整できれば、物件探しの選択肢も広がり、より落ち着いて探すことができるでしょう。
とはいえ、転勤や転職をきっかけに同棲をスタートするカップルも少なくありません。
大切なのは、そうしたライフイベントに縛られすぎず、状況に応じて柔軟に動けるかどうか。
「いい物件」はいつ出てくるか分からないもの。待てば理想の部屋に出会えることもあれば、今目の前にある物件が最良の選択かもしれません。
ふたりが「ここがいい」と思える部屋に出会えたかどうか。
時期よりも、自分たちの気持ちとタイミングを大切にして、納得のいく選択をしてください。
部屋探しでチェックすべき7つのポイント

ここでは、特にチェックしておきたい7つのポイントを、具体的にご紹介します。
◆通勤の利便性
社会人カップルの場合、通勤時間が長くなりすぎないか?は大事なポイント。どちらか一方にだけ負担がかかる立地を選ぶと、毎日の生活がしんどくなってしまいます。
理想は、ふたりとも通勤が1時間以内に収まる場所。途中で乗り換えが多すぎないか、最寄り駅までのアクセスはどうかも要チェックです。
在宅勤務が多い場合でも、カフェやコワーキングスペースが近くにあると便利ですよ。
◆家賃の予算設定(収入のバランス)
同棲にかかる家賃は、ふたりの収入に合わせて無理のない金額にすることが基本です。 一般的には、手取り収入の合計の「3割以内」がひとつの目安。
たとえば、ふたりの合計の手取りが月40万円なら、家賃は12万円以下が理想的です。ただし、家賃以外にも生活費や貯金、レジャー費もかかるので、「ちょっと余裕あるくらい」がちょうどいいバランスです。
家賃の支払い比率(折半?収入に応じて?)も、事前にしっかり話し合っておきましょう。
◆間取りと生活動線
同棲を始めるとき、「どの間取りを選ぶか」は暮らしやすさを左右する大事なポイントです。
1LDK:一緒に過ごす時間を大切にしたいカップルに。開放感があり、家賃も比較的抑えやすい。ただし、在宅ワークがかぶるとやや窮屈に感じることも。
2LDK:寝室とは別にもう1部屋あるため、プライベート空間をしっかり確保できる。生活リズムが違うカップルや、作業スペースが欲しい人におすすめ。
3LDK:部屋数にゆとりがある分、趣味部屋やワークスペースも持てる。将来を見据えて長く住みたいカップルにぴったり。ただし家賃は高め。
どれが正解というよりも、「ふたりにとって心地よい距離感」が保てるかどうかが大切です。
◆築年数・設備(風呂トイレ別・Wi-Fi・収納)
見た目がキレイでも、住んでみると不便…なんてことも。 築年数よりも、設備がどれだけ整っているかが暮らしやすさを左右します。
お風呂とトイレは別か?
室内に洗濯機置き場があるか?
キッチンの広さやコンロの数は?
ネット環境は整っているか(Wi-Fi付き物件など)
ふたり分の洋服が入る収納スペースがあるか?
◆周辺環境(スーパー・騒音など)
部屋の中だけでなく、「どんな場所に住むか?」も同じくらい重要です。
近くにスーパーやコンビニがあるか?
夜道は明るくて安全か?
騒音(交通量・人通り)は気にならないか?
駅からの帰り道が暗すぎないか?
◆契約形態(同棲可?二人入居OK?)
すべて条件が良くても、「同棲NG」の物件もあるので注意が必要です。
内見や問い合わせの段階で、「同棲予定で探しています」とはっきり伝えるのがスムーズ。名義はどちらが持つのか、保証人はどうするのかなど、契約に関する細かい条件も事前に確認しておきましょう。
トラブルを避けるためにも、大家さんや管理会社にしっかりと相談するのが安心です。
◆家具・家電の持ち込み・購入計画
すでに一人暮らしをしている場合、家具や家電がかぶる問題が出てきます。
洗濯機や冷蔵庫、ベッドなどはどちらのを使う?
ダブっているものは処分?売る?どちらかの実家に戻す?
新しく買うものは、どちらが負担する?
引っ越し前に、必要なモノの整理・役割分担・予算感をすり合わせておくと、安心してスタートできますよ。
同棲におすすめの部屋タイプとは?

同棲を始めるときに悩むのが「どの間取りにするか」。
見た目は似ていても、間取りによって暮らしやすさや心地よさは大きく変わります。
それぞれの特徴と、どんなカップルに向いているかを見てみましょう。
◆1LDK:一緒の時間を大切にしたいカップルに
1LDKでの同棲生活は、コスト効率が良く、カップル間の親密さを深める機会が増えるため、多くのカップルにとって魅力的です。広い間取りに比べて家賃が抑えられるため、経済的な負担が少なくなり、共通の貯金を増やしたり、将来のための投資を計画するうえで大きな利点となります。
しかし、1LDKの間取りにはプライバシーの欠如というデメリットもあります。そのため、どんなカップルが1LDKでの同棲に向いているのかを知っておくことが重要です。
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◆2LDK:生活リズムが違っても快適に過ごせる
2LDKでの同棲生活は、プライバシーの確保と快適な共同生活を実現するために優れた選択肢です。個別の寝室があることで、お互いのプライバシーを尊重しながら、成長や変化に対応しやすい環境を提供します。
しかし、2LDKのデメリットとして、広いスペースの掃除やメンテナンスが手間となる点、家賃や住居費が高くなる可能性がある点、そして広いスペースに合わせて大きめの家具や生活用品が必要になり、コストや収納の問題が発生する点に注意が必要です。
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◆3LDK:将来のライフプランも見据えたゆとりの間取り
3LDKは、それぞれが自分の部屋を持つことができ、プライバシーを確保できます。広い間取りと多くの収納スペースがあり、快適な生活を実現します。部屋の使い方に柔軟性があり、趣味の部屋や書斎など多用途に利用できるのも魅力です。
さらに、将来的な家族の増加や出産・育児を考えているカップルにとって、広いスペースを確保できる点が大きなメリットです。
しかし、広いスペースを維持するため、家賃や光熱費が高くなり、経済的な負担が増えます。また、掃除やメンテナンスの手間がかかり、二人で住むには部屋が余ることがあるので注意が必要です。
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同棲の部屋探しをスムーズにするコツ

お互いの意見を尊重しつつ、現実的な視点も忘れずに進めることが、スムーズな同棲スタートにつながります。
◆二人で進める意識を忘れずに
◆予算と条件は事前にすり合わせておく
特に家賃は、できるだけ無理のない金額に設定するのがポイント。
また、通勤時間や生活スタイルに合ったエリアも一緒に検討しておくとスムーズです。
◆間取りは“ふたりの距離感”に合わせて選ぶ
一緒に過ごす時間を大切にしたいなら1LDK、プライベートも確保したいなら2LDKなど、ふたりに合った間取りを選ぶことが快適な同棲生活のカギです。
◆同棲可能な物件かをしっかり確認
物件情報に「二人入居可」と明記されているか、不動産会社に確認することを忘れずに。
◆引越しスケジュールに余裕を持つ
退去や入居のタイミング、仕事の都合も考慮して、余裕のあるスケジュールを組むことが大切です。
◆立地は“日常の動線”をイメージして選ぶ
「通勤のしやすさ」と「暮らしやすさ」のバランスを見て選ぶのがおすすめです。
◆内見はできるだけ二人で行く
内見して初めて気づくことも多く、「思っていたのと違った」を防げます。
まとめ
同棲は、恋人同士の関係に「生活」が加わる大きな転機です。
楽しさも不安もある中で、部屋探しはその第一歩。
どんなエリアに住むか、どんな間取りにするか、家賃や生活費はどう分けるか。
話し合いながら、価値観をすり合わせていく時間も、同棲準備の大切な一部です。
大切なのは、条件をただ並べるのではなく、「ふたりがどんな暮らしをしたいか」を軸に考えること。納得感を持って選んだ部屋なら、きっと新しい毎日も心地よく感じられるはずです。
ふたりらしい生活のスタートを気持ちよく切れるように、今回ご紹介したポイントを参考にしながら、丁寧に部屋探しを進めてみてくださいね。